国分坂ブログ

「歩くこと」「考えること」が好きな、国分坂です!

15歳の皆さん~! 3年後には「成人」ですよ~!!

みなさん、こんにちは~!国分坂です。

さて今回は、「成年年齢引き下げ」についてのお話です!

 

 

 

2022年4月1日改正法施行

2022(令和4)年4月1日より、成年年齢を「18歳」とする改正法が施行されます。

つまりですね、現在15歳の皆さんは、なんと、3年後には「成人」となるのです!

15歳といいますと、中学3年生、もしくは高校1年生でしょうか?

まさに青春時代に突入!という時期だと思いますが、なんと3年後には「成人」。

 

うーん、ちょっと戸惑ってしまうかもしれませんよね。ご本人はもちろん、親御さんも「・・え?あとたった数年で成人?」と驚きを隠せないかもしれません。

 

「成年年齢」あれこれ

日本では明治9年太政官布告で、初めて成年年齢を「20歳」と定めました。

当時、諸外国では21歳~25歳程度を成年と定める国が多かったそうですが、日本では当時15歳程度を成年とする地域が多かったこと、また、平均寿命が欧米諸国より短かったこと等が考慮され、成年年齢を「20歳」と定めたそうです。

 

現在、多くの国が「18歳」を成年としており、20歳以上を成年としている国は少数派となっています。

そのような事情もあり、成年年齢の引き下げが、盛んに議論されました。

議論の結果、2018(平成30)年6月13日、成年年齢を「18歳」に引き下げる旨の改正法が成立したのです(同年6月20日公布)。

 

なお、2022年4月1日から「成年年齢が18歳」となることに加え、「女性の婚姻開始年齢」が現行16歳とされているものが「18歳」に引き上げられます。(男性の婚姻開始年齢は現行法と同様に18歳で据え置きです。)

 

全てが「18」になる?

さて、成年年齢が18歳になるとしたら、現行法で20歳とされているものが、一律に「18歳」に引き下げられるのでしょうか?

実は、そうではないのです。

「18歳」に引き下げられるものもあれば、「20歳」のままに据え置かれるものもあります。ここが少しややっこしいのですが、ごく簡単に、ざっくりといってしまうと、「健康被害の防止や青少年保護の観点から定められた年齢制限は、現行の年齢制限を維持する」ということになるようです。

 

たとえば、喫煙や飲酒は現行「20歳以上がOK」となっていますが、これは2022年4月1日改正法施行以降も、18歳ではなく「20歳以上がOK」、となります。

公営ギャンブル(競馬・競輪・オートレース等)も、やはり「20歳以上がOK」と、現行の要件が維持されます。

 

詳しくは、下記法務省の資料をご参考下さい。

【法務省:「成年年齢の引き下げに伴う年齢要件の変更について」】

http://www.moj.go.jp/content/001261083.pdf

 

ちなみに、司法書士は試験に合格しても、未成年者は司法書士登録ができません。

つまり現行法では、20歳以上でないと、司法書士になれないのですね。

これが、今度の改正法施行(2022年4月1日)以降、「18歳」でも司法書士登録ができるようになるのですね。

18歳の司法書士!なんだか眩しいなあ・・・

 

(なお、司法書士になるための試験(司法書士試験)は、年齢・学歴に関係なく、誰でも受験できます。国家試験のなかでは、この「前提条件を求めない」スタイルは、結構めずらしい方なんですよ~)

 

最後に

現行20歳から18歳への引き下げ。わずか「2年」の引き下げ、とも思われがちですが、ご本人や親御さんからすれば、この「2年」は決して「わずか」ではない、と感じられるのではないでしょうか?

そう、青少年の「2年」は、決して短い年月ではないはずです。

 

自分のことを思い返してみても、18歳の頃と、20歳の頃とでは、環境も自分自身も、大きく変わったように記憶しています。

成年年齢が引き下げられても、学校制度が変わるわけではないので、18歳は依然として高校生(若しくは大学1年生)でしょう。

そのような皆さんに、「今日から改正法が施行されたので「成人」としての責任を果たして頂きます、よろしく」というのは、ちょっと違うと思うのですね。

むしろ、周囲の「大人」が18歳の新成人をサポートし、本人が「成人としての自覚」を「時間をかけて」育んでいけるような環境をつくっていく、そんなことが求められるのだろうなあ、と思う次第です。

 

未成年者と成年者との違い、それは、様々な切り口がありますが、私は「権利と義務の主体となること」だと考えております。

 

自分の義務を果たし、自分の権利を求め、行動していく。

その行動は、自分なりの「正義」に基づき、遂行していく。

そのなかで、より「生きる」ということを実感し、進んでいく。

「それが、大人というものなのだよ」と思うわけです!(ちょっと渋めの声で!)

 

現在15歳のみなさん、3年後には成人です。

「ええ、なんか嫌だなあ~」とお思いになりますでしょうか?

たしかに、大人って、結構大変なものですからね。

成人は、大人への第一歩ですからね。

でもね、大人って、たしかに大変ではあるけれども、意外と悪くないものですよ。

その気になれば、「社会」と真っ向対峙することができるんです。

がっつりと義務を引き受ければ、しっかりと権利を追求できるんです。

つまり、「かっこいい」生き方も、できるんです。

 

「タフじゃなければ生きていけない。優しくなければ生きる資格がない」

とは、レイモンド・チャンドラーが生み出したハードボイルド小説の主人公フィリップ・マーロウのセリフですが、これぞ「大人」のセリフだと思うんですよね。

 

 

 

そんな世界の入り口が、あと3年後に開いております。

おそれをもって、そして興味と好奇心を胸に、どうぞ飛び込んできてください!

 

というわけで、「15歳の皆さん!3年後には「成人」です!でした!

お付き合いいただきまして、誠にありがとうございました!