国分坂ブログ

「歩くこと」「考えること」が好きな、国分坂です!

「早稲田古書店街」をゆく!「活気あふれる学生街」と「静謐な古書店」とが共演する早稲田通りです!

今回は、「早稲田古書店街」を歩きます!

 

世界最大最高峰の「神保町古書店街」、

赤門を擁し学術・専門の気風漂う「本郷古書店街」に対し、

この「早稲田古書店街」は、一体どのような姿を見せてくれるのでしょうか?

 

では早速、行ってみますね!

地下鉄早稲田駅から出発です! 

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【穴八幡宮】 

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「早稲田古書店街」は、早稲田通りの「穴八幡宮」から「馬場口交差点」までの間に古書店が点在し、形成されています。

(ただし、そこから外れる古書店も数店舗ありますのでご注意ください。)

 

 折角ですので、まずは「穴八幡宮」を詣でたいと思います。

「穴八幡宮」は、地下鉄「早稲田駅」出口「2」から、徒歩3分程です。

 

入り口の大鳥居のすぐ後ろに、弓を構えた騎馬武者像が見えます。 

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この像が置かれているのは、江戸幕府三代将軍徳川家光が、この地に旗本の為の「馬場」(:馬術訓練所)や流鏑馬のための「的場」を造営し、当「穴八幡宮」がこの「馬場・的場」の守護神とされたことに由来するようです。

 

この地はもともと高台であったため「高田」と呼ばれていましたが、馬場が置かれたことで「高田馬場」という名称になった、ともいわれます。

(また、この地が、徳川家康の六男松平忠輝の生母「高田殿」の遊覧地であったことから「高田馬場」と呼ばれた、という説もあるようです。)

 

更にこの像は、八代将軍徳川吉宗が、世嗣の疱瘡治癒祈願のために「流鏑馬」を奉納したことにも関連するようですよ。

そしてこの「流鏑馬」の神事は、なんと現代も続いているのです!

毎年「体育の日」(10月第2月曜日)に、「穴八幡宮」近くの「都立戸山公園」で、「高田馬場流鏑馬」が公開されています!

 

それでは、中に入ってみたいと思います!

夜の神社は、なんともいえない雰囲気が漂っており、素敵ですね。 

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二の鳥居をくぐり、石段を上ると、「光寮門」(隋神門)が現れます。

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 うわあ、立派な門です!

 

隋神門と本殿の間の参道には、店じまいをした屋台が連ねます。

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誰もいない境内に、店じまいをした屋台たちのトンネル・・

不思議な光景です。

(なんとなく「千と千尋の神隠し」を思い出してしまいました・・) 

 

 本殿の前に並ぶ狛犬。唐獅子スタイルのようですね。

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 そして、立派な本殿が現れました。

薄闇の中で見ても見事な姿です! 

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夜のため、扉は閉まっておりましたが、お賽銭を納めることができる口が、下の方にありました。

(つまり、夜の参拝もOK!ということですよね!) 

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穴八幡宮(旧称:高田八幡宮)

祭神:応神天皇・仲哀天皇・神功皇后

由緒

康平5年(1062年)、奥州の乱を治めた源義家が凱旋した折、当地に兜と太刀を納め、八幡宮を勧請したのがはじまり、といわれます。

神楽坂にある「赤城神社」とともに「牛込総鎮守」とされています。

毎年、冬至(12月22日頃)から節分(2月3日頃)までの間に頒布される「一陽来復御守」が有名です。金銀流通のお守りとして、江戸時代の元禄年間から頒布され続けているそうです。

 

こちらは、裏側から見た「光寮門」(隋神門)と、鼓楼です。

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闇の中に建つ姿は、なんともいえない、素敵な味わいをみせてくれています。

 

さて、戻りは隋神門からではなく、横にある細い参道を下りました。

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暗くてわからなかったのですが、どうやらこの参道は、「穴八幡宮」に隣接する別当「放生寺」に続く石段でもあったようです。

実はこの「穴八幡宮」、「放生寺」だけでなく「日本キリスト教早稲田協会」とも隣接しているのです。

神道・仏教・キリスト教の「共生関係」が伺える地、ともいえそうなんですよ。なかなか面白いですよね。

 

というわけで「穴八幡宮」を後にしまして、

本題の「早稲田古書街」へ進みたいと思います!

 

【江原書店】【渥美書房】 

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「地下鉄早稲田駅を背」に、高田馬場駅方面へと、早稲田通りの「左側」歩道をまず歩きます。

最初に訪れたのが「江原書店」。

古書全般を取り扱うお店のようですね。

 

次が「渥美書房」。

国文学・国語学など文系書籍を中心とし、入門書から専門書までを取り扱う古書店のようです。

 

【飯島書店】【二朗書房】

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「 飯島書店」は、歴史、美術工芸、国文学を中心に、古書全般を取り扱う古書店です。

 

「二朗書房」は、哲学・社会学・文学、その他古書一般を扱います。

 

 【三幸書房】【浅川書店】

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「三幸書房」は文学書を中心に、雑誌や古書一般を取り扱うそうです。

「浅川書店」は、近代外国文学や演劇に関する古書、その他、全集ものなども扱う古書店です。

 

早稲田駅を背にして早稲田通りの左側歩道を歩いてきましたが、こちら側の古書店は「子育て地蔵」のあたりで終了のようです。

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子育て地蔵から「馬場口」の交差点(早稲田通りと明治通りの交差点)まで進み、そこで早稲田通りの反対側に、交差点を渡りました。

今度は行きと反対側歩道を歩くために、

「高田馬場駅を背」にして、早稲田駅方面へと、早稲田通りの「左側」歩道を歩くことにします。

 

神保古書店街は靖国通り沿いの「南側歩道のみ」本郷古書店街は本郷通り沿いの「赤門(東大)と反対側歩道のみ」に古書店が並びますが、ここ早稲田古書街は、早稲田通りの「両側」に古書店が点在する為、網羅するには早稲田通りの両側歩道を歩く必要があるのです!)

 

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馬場口交差点の横断歩道を渡って、反対側に行きます~

【三楽書房】【五十嵐書店】

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「三楽書房」は閉まっていましたね。

(18時若しくは19時には閉まってしまうお店が多いようですね。)

「三楽書房」は哲学・外国文学・美術工芸などを取り扱う古書店です。

 

「五十嵐書店」の店内は、とってもお洒落です!

国文学・哲学・歴史・美術などに加え、江戸時代の和本なども取り扱う古書店です。

【安藤書店】【照文堂書店】

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「安藤書店」は、哲学・歴史・美術工芸・国文学・外国文学などを取り扱います。

 

「照文堂書店」は、法律・経済・文学に加え、早稲田大学の教科書も取り扱っているようですね。

【虹書店】

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 「虹書店」は、法律・政治・経済・思想・哲学・社会学などを取り扱います。

 

この「虹書店」で、早稲田通り沿い反対側の古書店は終了。

終点は「西早稲田」の交差点です。 

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早稲田古書店街の特徴

「早稲田古書店街」の特徴は、

「それぞれのお店が、幅広い分野の書籍を取り扱っている」ということでしょうか。

 

専門書も取り扱いますが、小説や雑誌、漫画なども置かれていたりします。

(この記事では一応「取り扱い分野」を記載してみましたが、それ以外のジャンルの書籍も数多く取り扱っている、というお店がほとんどです。)

 

「本郷古書店街」が専門系であるなら、

「早稲田古書店街」は雑多系、といえそうですね。

(「神保町古書店街」は、専門系も雑多系もなんでもござれ、ですが。)

 

たとえば、「この分野の本を探したい」ということであれば本郷、

「ぶらぶらと古書を探したい」というなら早稲田、

という分類もできそうですね。

また、

「掘り出し物を探したいけど、神保町は一通り巡ったよ」という方は、もしかしたら早稲田古書店街はおススメかもしれません。

一説には、「神田や本郷より地価が安めなので、古書も比較的安く手に入る」といわれたりしますね。

(早稲田も充分地価が高いと思いますので、都市伝説だと思うのですが・・)

 

早稲田古書店街は、早稲田大学のおひざ元、学生街ですので、学生が好みそうな飲食店も軒を連ねます。

特にラーメン屋やカレーショップなど、「がっつり系」のお店も多い感じですね。

古書店を巡り歩いてからラーメンを頂くのか、

ラーメンを食べに行くついでに古書店をめぐるのか、

そんな楽しみ方もできる古書店街ですよ。

ただ、くれぐれも、

買ったばかりの書籍にラーメンの汁が飛ばないよう、ご注意下さいネ!!

 

「穴八幡宮」から「馬場口交差点」までは、片道10分程度で歩けます。

ひとつのお店にどのくらい滞在するのかにもよりますが、ぷらっと立ち寄りながら軽く見て回る、という具合であれば、2時間前後あれば一通り回れると思います。

是非、活気あふれる学生街を歩きながら、静かな古書店を渡り歩いてみて下さい!

 

以上、「早稲田古書店街」をゆく!

「活気あふれる学生街」と「静謐な古書店」が共演する早稲田通りをお楽しみください!でした!

 

ここまでお読みいただきまして、

誠にありがとうございました!