国分坂ブログ

「歩くこと」「考えること」が好きな、国分坂です!

「人類を亡ぼすかもしれない・・」それでも彼女は決断した。生きるために。人類のために。

こんにちは。国分坂です。

 

「迷い」と「決断」。

 

最初にある女性の「迷い」と「決断」につき、触れてみたいと思います。

彼女は、大いに「迷い」ました。なぜなら、自分の行動が、人類を亡ぼすことになるかもしれないからです。

しかし、彼女は「決断」し、行動します。人類が緩慢に亡びていくことを防ぐために。

 

いったいなんの話かといいますと、すみません、現実の話ではなく、『風の谷のナウシカ』という物語のなかのお話です。

映画『風の谷のナウシカ』の原作『風の谷のナウシカ』(宮崎駿著)のお話なんです。

 

 

先日、この『風の谷のナウシカ』に関する考察を書いてみたのですが、今回のお題「迷いと決断」をみて、ちょっとだけ述べてみたくなり、参加させて頂いた次第です。

 

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『風の谷のナウシカ』という物語において、主人公のナウシカという女性が、本当に苦しみ「迷い」、悩み模索しながら、大きな「決断」をすることになります。

 

この『風の谷のナウシカ』は、1995年1月に最終巻が発刊されましたので、四半世紀近く前の物語といえます。

しかし、内容が色褪せないように思われるのは、「生命についての深い考察」が、物語のあちらこちらに垣間見えるからでしょう。

そしてまた、人間の苦悩や生き方といった、哲学的な課題も盛り込まれています。

なかなか深くて難解な部分もあるのですが、さすがは宮崎駿氏の作品、面白くてぐいぐいと引き込まれてしまうのですね。

 

様々な論点を深く深く考察している物語なので、もうそれはそれは読みごたえがあるのですが、「迷い」と「決断」も、この物語における非常に大きな論点です。

 

それもそのはず。

『風の谷のナウシカ』は「生きること」を論じた物語であり、「生きること」は「迷い」と「決断」のなかにある、ともいえるのですから。

 

「迷い」とは、自らの境遇を知ること、といえます。

自分がこの世界にあって、この世界にどのような立ち位置で存在するのか、を知ることです。

「世界には無限の可能性があり、自分の進む道はどれなのか、その先はどうなっているのか、それらはまるでわからない」、ということを知ることです。

つまり、生きている自分に真摯に向き合うことが、「迷い」なのです。

 

そんな五里霧中といった状態で、それでも積極的に「生きよう」という態度が「決断」です。

世界がどうなっているのかわからない。

自分がどこにいるのかわからない。

自分の進むべき道がわからない。

選んだ先がどうなっているのかわからない。

そんな、わからないだらけのなかで、それでも「生きよう」と覚悟を持つのが「決断」なのでしょう。

 

つまり、「生きること」は「迷い」と「決断」の連続であり、「迷い」と「決断」こそが「生きること」ともいえるのです。

 

では、迷わず決断せずに生きることはできないのか?

いや、できるかもしれません。

世界をあるがままに受け入れて、なされるがままに存在する。

悟りの境地、といえる状態かもしれませんね。

しかし、残念ながら、我々がその境地に達するためには、「悩み」と「決断」を乗り越えなければならないでしょう。

我々人間は、「ただあるがまま」に生きるという能力よりも、「悩み」苦しんで、「決断」しながら世界を変容させていく能力に長けた生き物なのです。

「悩み」と「決断」は、我々人間の性(さが)ともいえそうですね。

 

だから、その「悩み」と「決断」という性を捨て去り、悟りの境地に達するのもひとつの道であるし、「悩み」と「決断」という性とともに、迷い苦しみながら生き抜くのも、我々の道なのです。

どちらを選ぶかは、自分次第。どちらも優劣、正誤はないのでしょう。

 

私は、「世界をあるがままに受け入れる」という境地に憧れます。

そこは、おそらく静寂な世界なのでしょう。

しかし、おそらく私は、「迷い」と「決断」のなかで生きていくでしょう。

深く「迷い」、果敢に「決断」していくことで、私の人生は谷あり山あり、忙しく騒がしい世界になるはずです。

でも、それもまた良し。

日々繰り返される「迷い」と「決断」が、私に「生きている」ことを実感させてくれるでしょう。

そしてまた、喧騒の中に訪れる僅かな静けさを、私は愛でることができるでしょう。

私は、そのように生きていくでしょう。

 

『風の谷のナウシカ』におけるナウシカのように、「人類を亡ぼすかもしれない」などという「迷い」や「決断」は、おそらく私には訪れないでしょう。

でも、私は私なりに、私の人生の中で、大きな「迷い」を抱え、果敢な「決断」をして、人生を大いに生きていくのだと思います。

大きな「迷い」と果敢な「決断」は、人生という物語における「見せ場」です。

我々は、「人生という物語」において、「自分という主人公」とともに、それらの「見せ場」をたのしみ乗り越えていくのではないでしょうか?

 

そう思うと、人生たのしそうですよ?

 

「迷い」と「決断」。

皆さまは、如何お考えでしょうか?

 

以上、『風の谷のナウシカ』を題材に、「迷い」と「決断」を考えてみました!

お付き合いを頂きまして、誠にありがとうございました!