『クリムゾンの迷宮』。古い本ですが、色褪せないドキドキ感、迫り来る恐怖を、あなたにお届け!
今週のお題「読書の秋」
今回のオススメは、
貴志祐介 著 『クリムゾンの迷宮』
です!
1999年の作品ですから、
かなり年季が入っています。
スマホなんて無かった時代。
物語に出てくる小道具にはやや時代を感じさせられます。
しかし、
舞台設定が絶妙なため、
物語の進行そのものには、古さを感じさせません。
もしもスマホのある現代において、
この作品が書かれたとしても、
たぶん、同じような設定と進行になったのではないでしょうか?
(物語のなかの登場人物たちは、おそらくスマホを取り上げられてしまうでしょうけど。)
まさしく貴志マジック!
緻密に物語を作り上げる作者・貴志祐介氏の手腕を感じさせます。
貴志祐介氏の作品といえば、
『黒い家』
『青い炎』
『硝子のハンマー』
『新世界より』
『悪の教典』
などなど、沢山の名作がありますが、
私が一番最初に貴志作品に出会ったのが、
今回の記事の『クリムゾンの迷宮』でした!
あまりの面白さに、一晩で読んでしまった作品です!
夜、新宿駅構内の本屋さんで何気なく購入し、
帰りの電車の中でページをめくったら、いっきに引き込まれてしまい、
家に戻っても、ご飯もお風呂もそこそこにして、
本を持ってベッドに潜り込み、
夢中になって一気にラストまで。
うわーっ、おもしろいっ!
ああ、どきどきした!
ふと窓を見ると、空が明るくなっていましたっけ。
思い出の小説です。
では「あらすじ」、いってみます!
雨に濡れて、一面鮮やかな深紅色に染まった異様な世界。
そんな異様な光景の中で、 藤木芳彦は目覚めた。
異様な光景。
そんな藤木の傍らに置かれた携帯ゲーム機には、
奇妙なメッセージが表示されていた。
・・・火星の迷宮に、ようこそ・・・
いったい、どこなんだ?ここは?
藤木は混乱する。
携帯ゲーム機には、更に不思議なメッセージが表示される。
・・・ゲームは、開始された・・・
ゲーム?なんだ?
携帯ゲーム機は、
奇妙で不気味なメッセージを流し続ける。
・・プレイヤーには進路に関する選択肢が与えられる・・
・・プレイヤーは、アイテムを手に入れることができる場合がある・・
・・選択肢によっては、生死にかかわることもあるので、注意・・
藤木は眉をひそめた。
自分は、この「ゲーム」というものに巻き込まれたらしい・・
そのとき、
岩と岩とが擦れる音が、響いた。
・・・誰か、いる・・!
人影。
藤木はゆっくりとその人影に、
近づいていった・・・・
以上、「あらすじ」でしたっ!
ミステリー小説が好きな方や、
どきどきのホラー小説が好きな方には、
もちろんオススメですが、
「ゲーム」がすきっ!という方にも、
是非、読んでみては?
と、オススメしたい一作です。
実は私のお友達に「ゲーム」は好きだけど
「ショウセツ?・・だめ。
字ばっかりだもん。漫画なら読むけど」
というひとがいまして。
そのひとに、
「ほんとにおもしろいから、ほんと!
ちょっと読んでみて!」
と、この『クリムゾンの迷宮』を貸したんです。
友達は一週間もせずに返してくれまして。
「・・だめだった?」と聞くと、
「おもしろかった!なにこれ!すぐ読んだ!」と。
嬉しかったですよ~!
この本の面白さは、
舞台設定、ドキドキの進行、などなど、
いろいろあるのですが、
特筆したいのは「アイテム」!
「アイテム」の使い方がすごい!
しかも、特殊なものというよりも、
日常的に私たちが手にしているような「アイテム」が登場し、
それをうまく使いこなすことで
危機を乗り越えていく、
そういうところが、もう最高なんです!
ただ、
この小説『クリムゾンの迷宮』には、
やっかいな問題点がありまして。
それは、
「読み始めると止まらない」こと・・!
特に学生のみなさん!
授業中にもついつい続きを・・
なんてことにならないように、
気をつけて下さいね!
社会人の皆様も、
次の日に支障が出ないよう、
「徹夜」しないように注意です!
以上、
ドキドキ感、迫り来る恐怖!
『クリムゾンの迷宮』でした!
ここまでお読み頂きまして、有り難うございました!